老いらくの端午の兜飾りけり 山口青邨
「老いらく」とは、「お(老)ゆ」のク語法「おゆらく」の音変化で、意味としては、年老いること、老年(Goo辞書)。例文として以下が紹介されていた。
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「さくら花散りかひくもれ老いらくの来むといふなる道まがふがに」〈古今・賀〉
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老いがどんどん近づいているので、老いのやってくる道がわからなくなるように咲き乱れてくれと、これもまた人に例えた桜の花に呼びかけているという構図の歌です。
詞書に「堀河の大臣(オホイマウチキ゛ミ)の四十(ヨソチ゛)の賀、九条の家にてしける時によめる」とあり、太政大臣藤原基経(モトツネ)が四十歳になった祝宴での作。四十歳は当時は初老。折から降る花吹雪の中で、逃れることのできない老いを厭(イト)いながら、長寿を祝う席にふさわしく華やかに詠んだ。『伊勢物語』九十七段にも見える(以上、さくらばなちりかひくもれ… – 広辞苑無料検索 学研古語辞典 (sakura-paris.org)より引用)。
ちなみに、端午は季節の変わり目の節日の名だから、季語として俳句に使われることは少なく、替わりに「鯉幟」「菖蒲葺く」「菖蒲引く」「武者人形」「粽」などが詠まれることが多いとか‥。
おもしろくふくらむ風や鯉幟 正岡子規
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湖の風はらみ堅田の鯉幟 山口青邨
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菖蒲葺いて元吉原のさびれやう 高浜虚子
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菖蒲葺く(あやめふく)とは
端午の節句の前日の夜に、家の軒に菖蒲(しようぶ)を挿す。
徒然草 一九
「五月(さつき)、あやめふく比(ころ)」
[訳] 五月の、菖蒲を軒に挿すころ。
軒に菖蒲を挿すのは、健康を願ってする風習だった。 なお、「葺く」には、屋根を覆いつくる意もあるが、菖蒲は屋根材には用いない。
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老いらくの恋で思い出す、謎かけ「航海(後悔)の真っ最中」
40代女性との不倫報道を受けて、2016年6月10日に行われた落語家・三遊亭円楽(当時66)の釈明会見は、翌日の新聞報道で「座布団1枚!」否、「10枚!」「笑点より面白い」と報じられるほど“見事”なものだった。
自身の緊張ぶりを「初めて上がる高座」とたとえていたが、その通り、“老いらくの恋”に溺れた、ちょっと情けない男の人情噺を、涙あり笑いありで語ってみせた。
最後は報道陣のリクエストに応える形で謎かけを披露。「今回の騒動とかけまして、今東京湾を出ていった船と解く。その心は…航海(後悔)の真っ最中」。
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