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陶淵明の漢詩「雑詩」、人生無根蔕

陶淵明の漢詩「雑詩」、人生無根蔕

陶淵明 雜詩其一 歳月人を待たず

人生無根蔕  飄如陌上塵
分散逐風轉  此已非常身
落地爲兄弟  何必骨肉親
得歡當作樂  斗酒聚比鄰
盛年不重來  一日難再晨
及時當勉勵  歳月不待人

人生根もなくへたもない
道にさまよう塵あくた
時の流れに身をまかすだけ
しょせんこの身は常ならず
同じこの世に生まれりゃ兄弟
えにしは親より深いのだ
楽しいときには歓んで
友達集めて飲もうじゃないか
若いときは二度とは来ない
朝が一日二度ないように
生きてるうちが花ではないか
歳月人を待たないぜ

<訳・川島雄三、映画監督、幕末太陽伝>

陶淵明の漢詩を読む

陶 淵明(365年 – 427年)

中国の魏晋南北朝時代(六朝期)、
東晋末から南朝宋の文学者。字は元亮。
または名は潜、字が淵明。死後友人からの諡にちなみ「靖節先生」、
または自伝的作品「五柳先生伝」から「五柳先生」とも呼ばれる。

潯陽柴桑(現江西省九江市)の人。郷里の田園に隠遁後、
自ら農作業に従事しつつ、日常生活に即した詩文を多く残し、
後世「隠逸詩人」「田園詩人」と呼ばれます。

陶淵明全集(上) (岩波文庫) [ 陶淵明 ]

陶淵明といえば人は
「帰りなんいざ、田園まさに蕪れなんとす」の一句を
想いうかべ、酒を愛したのんきな田園詩人といった
イメージを描くだろう。

ところがどうして、そんなイメージをもってしては
到底おおえぬ複雑な振幅の持主であることを何よりも
作品が語っている。全作品の原文・訓読文に注・
現代語訳をくわえた。

●目次

巻1 詩四言/
巻2 詩五言/
巻3 詩五言

杜甫の漢詩「春望」、国破れて山河あり

春望 杜甫

国破山河在 城春草木深
感時花濺涙 恨別鳥驚心
烽火連三月 家書抵万金
白頭掻更短 渾欲不勝簪

國破れて 山河在り
城春にして 草木深し
時に感じては 花にも涙を濺(そそ)ぎ
別れを恨(うら)んでは 鳥にも心を驚かす
峰火(ほうか) 三月に連なり
家書 萬金(ばんきん)に抵(あた)る
白頭掻(か)けば 更に短かく
渾(す)べて簪(しん)に 勝(た)えざらんと欲す

戦乱によって都長安は破壊しつくされたが、
大自然の山や河は依然として変わらず、町は春を迎えて、
草木が生い茂っている。

時世のありさまに悲しみを感じて、
花を見ても涙を流し、
家族との別れをつらく思っては、
鳥の鳴き声を聞いてさえ、
はっとして心が傷むのである。

うちつづく戦いののろしは三か月の長きにわたり、
家族からの音信もとだえ、たまに来る便りは
万金にも相当するほどに貴重なものに思われる。

心労のため白髪になった頭を掻けば一層薄くなり、
まったく冠を止める簪(かんざし)もさすことが
できないほどである。

杜 甫(とほ)とは

杜 甫(712年 – 770年)は、中国盛唐の詩人。字は子美。
号は少陵野老、別号は杜陵野老、または杜陵布衣。
「杜少陵」「杜工部」とも呼ばれる。律詩の表現を大成させた。

幼少の頃から詩文の才能があり、李白と並ぶ
中国文学史上最高の詩人として、李白の「詩仙」に対して、
「詩聖」と呼ばれています。

また晩唐期の詩人・杜牧の「小杜」に対し
「老杜」と呼ばれることもあります。

杜甫の有名な漢詩「春望」五言絶句を読む

最近はネットで、五言絶句を読みを聴くことができるのです。
耳から情報をいれるって、やっぱりすごいです。

國破れて 山河在り
城春にして 草木深し
時に感じては 花にも涙を濺(そそ)ぎ
別れを恨(うら)んでは 鳥にも心を驚かす
峰火(ほうか) 三月に連なり
家書 萬金(ばんきん)に抵(あた)る
白頭掻(か)けば 更に短かく
渾(す)べて簪(しん)に 勝(た)えざらんと欲す

日本三景と雪月花

雪月花(せつげつかか)は、
白居易の詩「寄殷協律」の一句
「雪月花時最憶君(雪月花の時 最も君を憶ふ)」に
由来するもので、雪・月・花という
自然の美しい景物を指す語です。

殷協律は白居易が江南にいたときの部下であり、
長安からこの詩を贈ったものである。
この詩における「雪月花の時」は、それぞれの景物の美しいとき、
すなわち四季折々を指す語であり、そうした折々に、
遠く江南にいる殷協律を思うというのです。

「雪月花」は、日本の芸術・美術の特質の一つとしても
捉えられていえて、日本においては、
この語句が詩歌だけでなく、以下に述べる含みを持つ語として
使われるようになりました。

「雪月花」は日本の詩歌においては、
これら三種を一度に取り合わせたものを指すものとして
しばしば用いられる。日本語における初出は
『万葉集』巻18に残る大伴家持の歌である。
「宴席詠雪月梅花歌一首」と題して

「雪の上に 照れる月夜に 梅の花
折りて贈らむ 愛しき子もがも」

の歌があります。

日本三景と雪月花の関係

時代が下ると、雪月花は主に雪・月・桜の
取り合わせとして理解され、この三種の景物、
さらにはそうした景物をめでる風流な態度そのものを
示す語句として理解されるようになりました。

日本三景を雪月花にあてる場合、

「雪」は天橋立]、
「月」は松島、
「花」は紅葉を花に見立てて宮島をあてます。

『歌麿・深川の雪』岡田美術館@箱根



美の殿堂 岡田美術館@箱根

清らかな山河をめぐって20もの温泉街が集まる国際的観光地・箱根。

その一つ、小涌谷(こわくだに)温泉は、
湯本駅から芦ノ湖に通じる国道一号線の半ばに位置しています。

2013年秋、東洋の美の結晶が一堂に会する
大きな美術館が、ここに誕生しました。

小涌谷は、江戸時代、小地獄と呼ばれ、噴煙上る荒野でした。
この地が生まれ変わったのは明治10年代のこと。
実業家たちによって温泉場が開かれ、
風情ある旅館やホテルが建造されるようになったのです。

美術館は、明治時代に存在した
欧米人向けのホテル「開化亭」の跡地(約6,300m2)に建設。

全5階から成る建物の延べ床面積は約7,700m2で、
展示面積は約5,000m2にも及びます。この広い会場に、
日本・中国・韓国を中心とする古代から現代までの
美術品が展示されています。

古くから日本で受け継がれてきた美術品を大切に守り、
美と出会う楽しさを分かち合い、次代に伝え遺したい、
との願いから、美術館が構想されました。そして、
日本とアジアの文化を世界に発信し、広く文化の創造に
貢献することを使命としています。

岡田美術館は、この箱根の地より、
皆様に「楽しい!」をお届けしてまいります。

美の殿堂 岡田美術館@箱根 場所・アクセス・入館料

住所:〒250-0406 神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷493-1

開館時間:9時00分 – 午後5時00分 (入館は午後4時30分まで)

休館日:原則として無休(展示替えによる臨時休館はあり)

入館料:一般・大学生:2800円 小中高生:1800円

『歌麿・深川の雪』岡田美術館

日本人の忖度と惻隠の情とは

いま、日本人の惻隠の情が失われていると‥(藤原雅彦さん)
「惻隠の情」というのは、中国の古典である
孟子の言葉から来ているのですね。「子供が井戸に落ちそうになっていれば、危ないと思わず手を差し延べたり
助けに行こうとする」人として忍びずの気持ち・心は、
人間皆生まれ持ったものであり本来そうした気持ちが備わっているはずだと
孟子は言うのです。そして、武士道の教えの中に示されている、
平たく言えば思い遣る心。
哀れに思う気持ち。可哀想であると感じる心持ち。

心に太陽を持て そして、唇に歌を

楽観的になれ!

日本人の誇り (文春新書) [ 藤原正彦 ]

危機に立たされた日本は、今こそ「自立」と「誇り」を
回復するために何をすべきなのか?
『国家の品格』の著者による渾身の提言。

「個より公、金より徳、競争より和」を重んじる
日本国民の精神性は、文明史上、世界に冠たる尊きものだった。

しかし戦後日本は、その自信をなぜ失ったのか?

幕末の開国から昭和の敗戦に至る歴史を徹底検証し、

国難の時代を生きる日本人に誇りと自信を与える、

現代人必読の書。

まとめと関連情報

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