12月の師走以外の異名を知ってますか?

12月の師走以外の異名を知ってますか?

師走(しわす)旧暦12月

師走は「しわす」と読みます。日本では、旧暦12月を師走(しわす)と呼び、現在でも新暦12月の別名としても使用しています。グレゴリオ暦で年の第12の月に当たり、31日間あります。

師走の由来について

師走の語源・由来は、古いことなので分からないようです。9つ程度の説があるようですが、ここではそのうちの2つを紹介いたします。

  1. 経をあげるために師僧が東西を馳せ走る月であるところから、シハセ(師馳)の義〔奥義抄・名語記・壒嚢鈔〕。
  2. 四季の果てる月であるところから、シハツ(四極)月の意〔志不可起・和爾雅・日本釈名〕。

 

12月(師走)の異名

12月は師走の他に、次のような別名(異名)もあります。

おうとう(黄冬)、おとづき(弟月)、おやこづき(親子月)
かぎりのつき(限月)、くれこづき(暮来月)、けんちゅうげつ(建丑月)
ごくげつ(極月)、はるまちつき(春待月)
ばんとう(晩冬)、ひょうげつ(氷月)、ぼさい(暮歳)、ろうげつ(臘月)

 

酒ゆへと病を悟る師走かな 其角

師走の季語使った、其角の一句です。

    酒ゆへと病を悟る師走かな 其角

 

世に住まば聞と師走の碪哉 井原西鶴

    世に住まば聞と師走の碪哉 井原西鶴

 

    暮て行時雨霜月師走哉 井原西鶴

 

山伏の見事に出立師走哉 嵐雪

    山伏の見事に出立師走哉 嵐雪

和風月名(わふうげつめい)‥意味、由来

和風月名(わふうげつめい)とは、旧暦の季節や行事に合わせたもので、現在の季節感とは1~2ヶ月ほどのずれがあります(現在の暦でも使用されることがあります)。和風月名の由来については諸説あるようですが、代表的なものは以下となります(引用:国立国会図書館)。

和風月名
旧暦の月 和風月名 由来と解説
1月 睦月(むつき) 正月に親類一同が集まる、睦び(親しくする)の月。
2月 如月(きさらぎ) 衣更着(きさらぎ)とも言う。まだ寒さが残っていて、衣を重ね着する(更に着る)月。
3月 弥生(やよい) 木草弥生い茂る(きくさいやおいしげる、草木が生い茂る)月。
4月 卯月(うづき) 卯の花の月。
5月 皐月(さつき) 早月(さつき)とも言う。早苗(さなえ)を植える月。
6月 水無月
(みなづき、みなつき)
水の月(「無」は「の」を意味する)で、田に水を引く月の意と言われる。
7月 文月
(ふみづき、ふづき)
稲の穂が実る月(穂含月:ほふみづき)
8月 葉月
(はづき、はつき)
木々の葉落ち月(はおちづき)。
9月 長月
(ながつき、ながづき)
夜長月(よながづき)。
10月 神無月(かんなづき) 神の月(「無」は「の」を意味する)の意味。全国の神々が出雲大社に集まり、各地の神々が留守になる月という説などもある。
11月 霜月(しもつき) 霜の降る月。
12月 師走(しわす) 師匠といえども趨走(すうそう、走り回る)する月。


⇒ 和風月名(わふうげつめい)の覚え方

まとめと関連情報

師走について調べてみました。師走は「しわす」と読み、現在でも新暦12月の別名としても使用しています。師走のほかに、ごくげつ(極月)、はるまちつき(春待月)などたくさんの別名もあります。


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